交通事故のあと、保険会社から「そろそろ示談にしませんか」「示談金の金額を確認してください」と言われ、「まだ痛みがあるのに示談して大丈夫なの?」と不安になる方は少なくありません。
交通事故の示談は、単に「慰謝料を受け取って終わり」というものではありません。治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料、後遺障害が残った場合の補償など、交通事故によって生じた損害について最終的な内容を決める重要な手続きです。
特に、まだ整形外科や整骨院へ通院している、首や腰の痛み・しびれが残っている、症状固定について医師と話していないという段階では、最終的な損害額がまだ確定していない可能性があります。
高座渋谷・大和市で交通事故後の治療や通院、整形外科との併院、自賠責保険など事故後の対応をまとめて確認したい方は、高座渋谷・大和市の交通事故相談・治療総合ページをご覧ください。

この記事では、交通事故の示談とは何か、いつ示談交渉を始めるのか、示談金には何が含まれるのか、治療中に示談を急がない方がよい理由、後遺障害との関係、保険会社との話し合いがまとまらない場合の対応まで、順番にわかりやすく解説します。
交通事故の示談とは?何を決める手続きなのか
交通事故の示談とは、事故によって発生した損害について、被害者側と加害者側で話し合い、損害賠償の内容や金額などを決める手続きです。
実際には、相手方本人ではなく、加害者側の任意保険会社と示談交渉を行うケースも多くあります。
示談交渉では、単に慰謝料の金額だけを見るのではなく、交通事故によって発生したさまざまな損害を整理していきます。
| 主な項目 | 内容 |
|---|---|
| 治療費 | 交通事故によるけがの診察・検査・治療などにかかった費用 |
| 通院交通費 | 治療のために通院する際に必要となった交通費 |
| 休業損害 | 交通事故や通院によって仕事を休み、収入が減った場合の損害 |
| 入通院慰謝料 | 交通事故によるけがや入通院によって受けた精神的・身体的苦痛への補償 |
| 後遺障害慰謝料 | 後遺障害等級が認定された場合に検討される慰謝料 |
| 逸失利益 | 後遺障害などによって、将来得られるはずだった収入が減少する損害 |
さらに、事故の状況によっては過失割合も最終的な賠償額に影響します。
つまり、交通事故の示談とは「慰謝料だけを決める手続き」ではなく、事故によって生じた損害全体を整理して最終的な解決内容を決める手続きと考えるとわかりやすいです。
交通事故の示談はいつ始める?
人身事故の場合、一般的には治療が終了して損害額を整理できるようになってから示談交渉を進めます。
治療によって症状が改善し、治癒・治療終了となった場合は、その時点までの治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料などを整理します。
一方、治療を続けても痛みやしびれなどが残り、医師から症状固定と判断された場合には、必要に応じて後遺障害等級認定を検討します。
後遺障害等級が認定された場合は、後遺障害慰謝料や逸失利益なども含めて損害額を整理したうえで示談交渉へ進む流れになります。
交通事故から示談までの流れ
- 事故発生・警察や保険会社へ連絡
負傷者の救護や警察への届け出を行い、保険会社へ事故を連絡します。 - 整形外科などの医療機関を受診
痛みや違和感がある場所を医師へ伝え、必要な診察・検査を受けます。 - 治療・通院
症状の経過を確認しながら必要な治療を続けます。整骨院へ通院する場合も、整形外科で定期的に症状を確認してもらうことが大切です。 - 治癒・治療終了または症状固定
症状が改善して治療を終了するか、治療を続けても大きな改善が見込めない状態について医師と相談します。 - 症状が残った場合は後遺障害等級認定を検討
症状固定後も痛みやしびれなどが残った場合には、後遺障害等級認定を検討する場合があります。 - 損害額を整理
治療費、交通費、休業損害、慰謝料など、事故によって生じた損害を整理します。 - 示談交渉
加害者側や保険会社から提示された内容を確認し、必要に応じて交渉します。 - 示談成立
双方が合意した内容を示談書などで確認し、示談金の支払いへ進みます。
交通事故直後から通院開始までの流れや、整形外科と整骨院の併院、保険会社への連絡については、交通事故の総合案内をご覧ください。

治療中・症状固定前の示談はなぜ慎重にすべき?
まだ治療中の段階では、交通事故による損害の全体像が確定していないことがあります。
たとえば、治療を続けている途中では、
- 最終的な治療費がまだ確定していない
- 通院期間が確定していない
- 入通院慰謝料の計算に必要な治療経過が確定していない
- 仕事を休む期間や休業損害が確定していない
- 症状が残るかどうか分からない
- 後遺障害等級認定を申請するかどうか決まっていない
といった状態だからです。
その段階で最終的な示談を成立させると、その後に発生した損害について追加で請求できるかどうかが問題になる場合があります。
そのため、「まだ痛い」「現在も通院している」「治療をいつ終了するか決まっていない」という場合は、示談内容へ署名する前に慎重に確認することが大切です。
交通事故の治療期間や「3か月で終了と言われた」「治療費の対応を終了すると言われた」といった場合については、交通事故の治療期間・治療費打ち切りについて詳しくはこちらをご覧ください。

示談金を確認するときは「総額」だけを見ない
保険会社から示談金を提示されたとき、「○○万円です」という総額だけを見て判断するのではなく、何の損害が、いくら計算されているのかを確認することが大切です。
たとえば、次のような項目を確認します。
- 治療費はいくら計上されているか
- 通院交通費が含まれているか
- 仕事を休んだ場合の休業損害が反映されているか
- 入通院慰謝料はいくらか
- 過失割合が何%になっているか
- 後遺障害がある場合、その補償が含まれているか
特に慰謝料については、自賠責基準、任意保険会社が用いる基準、弁護士基準など、算定の考え方によって金額が異なる場合があります。
慰謝料、自賠責保険の1日4,300円という基準、治療期間との関係、整骨院へ通院した場合の治療費について詳しく知りたい方は、交通事故の治療費・慰謝料について詳しくはこちらをご覧ください。

示談前に準備・確認しておきたい資料
示談金の内容を確認するためには、交通事故後の治療や損害が分かる資料を整理しておくことも大切です。
- 医師の診断書
- 診療明細書・領収書
- 通院日数や治療期間が分かる資料
- 通院交通費の記録・領収書
- 休業損害証明書など休業状況が分かる資料
- 交通事故証明書
- 症状や日常生活への影響を記録したメモ
- 後遺障害診断書など(必要な場合)
特に首の痛み、腰痛、頭痛、しびれなどは、「痛い」という言葉だけではなく、どのような動作で困っているのかを診察時に具体的に伝えておくことも大切です。
保険会社から示談を勧められたらどうする?
保険会社から示談書や示談金の提示が届いても、その場ですぐに判断する必要はありません。
1.現在も治療中か確認する
まだ治療中で症状が残っている場合には、現在の状態や今後の治療についてまず主治医へ相談しましょう。
2.示談金の内訳を確認する
総額だけでなく、治療費、休業損害、慰謝料などがそれぞれどのように算定されているのか確認します。
3.過失割合を確認する
過失割合によって最終的な賠償額が変わることがあります。事故状況について認識が異なる場合は慎重に確認しましょう。
4.保険会社とのやり取りを残す
電話の場合は日時や担当者名、説明された内容をメモしておくと、あとから確認しやすくなります。
5.判断が難しい場合は弁護士へ相談する
示談金が適切なのか、過失割合に問題がないか、後遺障害を含めて判断すべきかなど、法律上の判断については交通事故に詳しい弁護士へ相談する方法があります。
ポポの木整骨院では、必要な方に交通事故に詳しい提携弁護士をご紹介できます。
症状が残っている場合は後遺障害も確認してから示談へ
交通事故後に治療を続けても、首の痛み、腰痛、しびれ、可動域の制限などが残る場合があります。
医師から症状固定と判断され、症状が残っている場合には、後遺障害等級認定を検討することがあります。
後遺障害等級が認定された場合には、入通院慰謝料とは別に、後遺障害慰謝料や逸失利益が損害として問題になる場合があります。
そのため、後遺障害等級認定を検討している段階であれば、認定結果を待たずに最終的な示談を進めてよいのか慎重に確認する必要があります。
後遺障害について詳しく知りたい方は、交通事故の後遺障害等級認定について詳しくはこちらをご覧ください。

示談成立後は原則として慎重な変更が必要になります
示談は、双方が内容に合意して成立するものです。
そのため、一度最終的な示談が成立したあとで、「やはり慰謝料が少なかった」「あとから症状が気になった」という理由だけで、簡単に内容をやり直せるとは限りません。
だからこそ、示談書へ署名・押印する前には、治療が本当に終了しているのか、症状が残っていないか、必要な損害項目が含まれているかを確認することが大切です。
示談成立後の追加請求が可能かどうかは個別の事情によって法律上の判断が必要になるため、不安がある場合は弁護士へ相談してください。
示談がまとまらない場合はどうする?
保険会社と示談金や過失割合などについて話し合っても合意できない場合、弁護士への相談のほか、交通事故の裁判外紛争解決手続(ADR)を利用できる場合があります。
たとえば、公益財団法人 日弁連交通事故相談センターでは、交通事故の損害賠償について弁護士による無料相談や、一定の条件のもとで示談あっせんを行っています。
また、交通事故紛争処理センターなど、交通事故の示談を支援する機関もあります。
話し合いやADRでも解決できない場合には、訴訟などを検討するケースもあります。
弁護士費用特約が使えるか確認しましょう
ご自身やご家族の自動車保険などに弁護士費用特約が付いている場合があります。
弁護士費用特約を利用できる場合、交通事故に関する法律相談や示談交渉の弁護士費用について、契約内容の範囲内で保険から補償されることがあります。
利用条件や補償上限は契約によって異なるため、加入している保険会社へ確認してください。
- 示談金が適切なのか分からない
- 過失割合に納得できない
- 治療費の対応終了について困っている
- 後遺障害申請について相談したい
- 保険会社との示談交渉を自分で行うのが不安
このような場合は、弁護士費用特約の有無を確認しておくとよいでしょう。
ポポの木整骨院では、必要な方に交通事故に詳しい提携弁護士をご紹介できます。
当院の弁護士連携を含む交通事故サポートについては、ポポの木整骨院の交通事故総合ページをご覧ください。

示談成立後、示談金はいつ支払われる?
示談内容について双方が合意すると、示談書などの書類を取り交わし、その後、示談金が指定した口座へ振り込まれる流れが一般的です。
支払いまでの期間は事故内容や保険会社、手続き状況によって異なります。実際の支払時期については担当する保険会社へ確認してください。
ポポの木整骨院でできる交通事故サポート
高座渋谷ポポの木整骨院では、交通事故後の首・腰などの症状について施術を行うだけでなく、患者さまから、
- 整形外科と整骨院は一緒に通えるのか
- 保険会社へ何を伝えればよいのか
- 治療期間はどのくらいなのか
- 慰謝料はどのような仕組みなのか
- 示談を勧められたがどう考えればよいのか
といったご相談を受けることがあります。
当院では、交通事故後の通院の流れや、現在の症状・通院状況を整理するお手伝いをしています。
整形外科と整骨院の併院や、現在の通院先から転院したい方は、交通事故の転院・整形外科との併院についてをご覧ください。

ただし、示談金が適切かどうかの法律判断や、保険会社との示談交渉を代理して行うことは整骨院ではできません。法律上の判断が必要な場合には、交通事故に詳しい弁護士など専門家へ相談することが大切です。
交通事故後の治療、整形外科との併院、転院、自賠責保険、慰謝料、治療期間、保険会社への対応など、事故後の流れをまとめて確認したい方は、高座渋谷・大和市の交通事故相談・治療総合ページをご覧ください。

よくある質問
Q.まだ整骨院へ通っていますが示談してもいいですか?
治療中の場合は、治療費、通院期間、慰謝料などの損害がまだ確定していない可能性があります。示談書へ署名する前に、現在の治療状況を主治医へ確認し、判断が難しい場合は弁護士へ相談してください。
Q.症状固定になったらすぐ示談ですか?
症状固定後も症状が残っている場合には、後遺障害等級認定を検討することがあります。後遺障害を申請する場合は、その結果を踏まえて損害額を整理してから示談交渉へ進むことがあります。
Q.保険会社から示談書が届いたらすぐ返送する必要がありますか?
内容に疑問がある場合は、すぐに署名・返送せず、治療費、慰謝料、休業損害、過失割合などの内訳を確認しましょう。
Q.示談金が少ない気がする場合はどうすればいいですか?
どの基準で慰謝料が算定されているのか、休業損害や交通費など必要な損害が含まれているのかを確認します。金額の妥当性については法律上の判断になるため、交通事故に詳しい弁護士へ相談する方法があります。
Q.示談がまとまらない場合は裁判しかありませんか?
必ずしもすぐに裁判になるわけではありません。日弁連交通事故相談センターや交通事故紛争処理センターなど、裁判外で解決を支援する制度を利用できる場合があります。
まとめ|示談は治療と損害額を整理してから慎重に進めましょう
交通事故の示談は、単に「慰謝料を受け取って終わり」という手続きではありません。
治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料、過失割合、後遺障害が残った場合の補償など、交通事故によって生じた損害を整理して最終的な解決内容を決める重要な手続きです。
特に、まだ治療中の場合は、治療費や通院期間、慰謝料などが最終的に確定していない可能性があります。
治療によって症状が改善した場合は治療終了後に損害額を整理し、症状固定後も痛みやしびれなどが残った場合には、必要に応じて後遺障害等級認定を検討してから示談へ進むことがあります。
保険会社から示談を勧められた場合には、金額だけを見るのではなく、
- 治療は終了しているか
- 症状は残っていないか
- 治療費・休業損害・慰謝料など必要な項目が含まれているか
- 過失割合は適切か
- 後遺障害について確認する必要はないか
を確認してから進めることが大切です。
慰謝料・治療費については、交通事故の慰謝料・治療費ページをご覧ください。

後遺障害については、交通事故の後遺障害等級認定ページをご覧ください。

交通事故後の治療、整形外科との併院、転院、自賠責保険、慰謝料、治療期間などについて全体像を確認したい方は、高座渋谷・大和市の交通事故相談・治療総合ページをご覧ください。

※本ページは交通事故後の一般的な流れや注意点を解説するもので、個別の法律判断を行うものではありません。示談金、過失割合、後遺障害、示談書の内容などについて判断が必要な場合は、弁護士などの専門家へご相談ください。


