「肩がこってくると、頭まで重くなる」「首をほぐしてもらえば、この頭痛も楽になるのでは」。当院では、肩こりと一緒に頭痛を訴える方から、こうしたお話をよく伺います。
私が施術で大切にしているのは、頭が痛いから同じツボを押す、という順番にしないことです。うつむく時間が長いのか、肩に力が入っているのか、目や手を使ったあとにつらくなるのか。まず負担のかかり方を確認し、押す場所を選びます。
この記事では、天柱・風池・肩井・合谷・百会・太陽・手三里の七つを紹介します。場所に加えて、私が押す方向や筋肉の張りをどう見ているかもお伝えします。
肩こりからくる頭痛は、どこに負担がかかっている?
首と肩は、頭の位置や腕の動きを支えています。画面をのぞき込む、肩をすくめたままマウスを操作する、といった作業が続くと、一部の筋肉を休ませにくくなります。首の付け根、後頭部、肩の上など、どこにこわばりが出ているかを確認するのはそのためです。
私はまず、頭痛の出方と首肩の状態を確認します。そのうえで、どのツボを使うかを決めます。
緊張型頭痛と片頭痛で、使うツボを考える
緊張型頭痛は、頭を締め付けられるような痛みや重さが特徴で、首肩のこりを伴うことがあります。私は、風池・天柱・百会など、頭や首まわりのツボを使います。
片頭痛では、ズキズキする痛みに加え、吐き気や光・音のつらさが出ることがあります。頭や首を直接押す方法のほかに、合谷など手足のツボからアプローチする方法があります。
当院での確認や施術については、緊張性頭痛のページでご紹介しています。
つらくなる場面から、試すツボを選ぶ
まず、「何をしたあとにつらくなるか」と「どこがこわばるか」を組み合わせて見てください。
スマートフォンを見たあとに首の付け根が重くなる方は、あごを前に出して、うつむき続けていないかを確認します。天柱や風池が、試すツボの候補になります。
後頭部の外側から首にかけてこわばる方は、首の後ろに力が入り続けていないかを確認します。風池付近の張りを見ていきます。
パソコン作業で肩の上が張る方は、肩をすくめたり、肘を浮かせたりしたまま作業していないかを確認します。肩井が、試すツボの候補になります。
マウスやスマートフォンを使ったあとに手や腕も疲れる方は、握り込む力や腕を支える位置を確認します。合谷や手三里も見ていきます。
頭のてっぺんが重く感じる方は、首肩のこりや疲れが一緒に出ていないかを確認します。百会が、試すツボの候補になります。
画面を見続けたあとにこめかみがつらくなる方は、目を休めると変化するか、食いしばっていないかを確認します。太陽付近の張りを見ていきます。
目の奥の痛みと肩こりが一緒に出る場合も、痛みの出方を確認します。太陽はこめかみのツボです。眼球や目の周囲に強い圧をかけず、こめかみの位置を確かめてください。
私が施術で大切にしている、ツボの押し方
図の点に指を置くだけでは、押したいところに圧がかからないことがあります。上から押すと、柔らかい部分が下へ動いてしまうからです。
例えば合谷では、親指と人差し指を少し開いてから、押す場所を確かめます。私は、水かき側から人差し指の骨の側へ向けて、徐々に圧を加えます。指を開いた状態で押すのが、私の工夫です。
風池や天柱でも、首の位置と指の角度を調整します。筋肉の張りと、指から伝わる感触を確かめながら押しています。
施術中に「ツーンと深いところに響く」「痛気持ちいい」と表現される方もいます。私の経験では、こうした調整で首肩のこりや頭の重さが和らぐ方がいます。場所・方向・強さを合わせ、押す前後の変化を見ています。
これは私が施術で行っている工夫です。
肩こり・頭痛で使う七つのツボ|位置と押し方
1.天柱(てんちゅう)|首の付け根が重いとき

天柱は、後頭部の髪の生え際付近、首の後ろにある太い筋肉の外側にあります。次に紹介する風池より内側です。
うつむいたあとに首の付け根がこわばる方では、この周辺の張りを確認します。両手で頭を支えるようにして親指の腹を当て、首に力を入れず、少しずつ圧を加えて緩めます。
2.風池(ふうち)|後頭部の外側から首が張るとき

風池は、後頭骨の下、首の左右にあるくぼみです。首の横の胸鎖乳突筋と、後ろ側の僧帽筋の間にあります。
後頭部の外側がつらい方では、風池付近の張りも確認します。親指の腹をくぼみに当て、ゆっくり圧を加えて緩めます。
私の施術では、首の位置を調整すると指から伝わる感触が変わることがあります。首をどちらへ動かすかは、その方の状態を見て決めています。
3.肩井(けんせい)|肩の上が張るとき

肩井は、首の付け根と肩先を結ぶ線の、およそ中間にあります。肩の上に反対の手を置くと届く場所です。
マウスを操作するときに肩が上がっている方、肘を支えず作業している方では、まず肩を下ろして力を抜きます。そのうえで指の腹を当て、ゆっくり圧を加えます。押している間も肩をすくめていると、力が抜けた状態を確かめにくくなります。
4.合谷(ごうこく)|肩こり・頭痛に使う手のツボ

合谷は手の甲側にあります。親指と人差し指の間で、人差し指につながる手の甲の骨の中央付近、その親指側を目安に探します。
反対の手で支え、親指の腹を当てます。私の施術では、親指と人差し指を少し開いて張りを作り、水かき側から人差し指の骨の側へ向けて圧を調整します。柔らかい部分を真下へ押してしまうと、押したいところが動いてしまうことがあるためです。
指を無理に広げず、位置と角度を少しずつ確かめてください。
私自身も、頭痛があるときに合谷を押して楽になることがあります。
5.百会(ひゃくえ)|頭のてっぺんが重く感じるとき

百会は、頭のてっぺんの中央にあります。左右の耳の上端を結んだ線と、頭の正中線が交わるあたりが目安です。
指の腹を置き、頭皮にゆっくり圧を加えて緩めます。頭頂部の重さが気になるときも、首肩の張りが一緒に出ていないかを確認します。
6.太陽(たいよう)|こめかみと目の疲れが気になるとき

太陽は、眉尻と目尻の間から少し後ろにある、こめかみのくぼみです。人差し指や中指の腹を当てやすい場所です。
画面を見続けたあとにこめかみが張る方では、目の使い方や食いしばりも確認します。指の腹でゆっくり圧を加え、緩めます。眼球の方向へ押さず、こめかみに指を当てて行います。
ツボ押しのあとも画面を見続ければ、同じ負担が続きます。一度画面から目を離し、肩とあごの力も抜いてみてください。
7.手三里(てさんり)|前腕まで張っているとき

手三里は、前腕の外側、肘のしわ付近の曲池から手首側へ下がったところにあります。位置の目安は、肘から手首までの長さのおよそ六分の一です。
マウスやキーボードを使ったあとに前腕が張る方では、この周辺を確認します。腕を机などで支え、反対の手の指の腹でゆっくり圧を加えます。腕を支えると、肩の力を抜いて行いやすくなります。
押したあとは、何が変わったかを確かめる
押す前に、頭の重さ、首の動かしやすさ、肩の上の張りなど、気になることを一つ決めます。押したあとに、同じ条件で比べてください。首を動かして比べる場合も、痛みのない範囲で小さく動かします。
頭の重さが変わったか、首肩の力が抜けたかを確認します。変化がなければ、場所や力の入り方を見直します。
肩こり・頭痛のツボでよくある疑問
一番効くツボはどれですか?
首の付け根なら天柱や風池、肩の上なら肩井、こめかみなら太陽など、つらい場所と負担のかかり方から選びます。合谷は、首肩を直接触りにくいときにも試しやすい手のツボです。
ツボを押すと、すぐ頭痛が楽になりますか?
私の施術経験では、その場で頭の重さが変わる方もいます。一方、変化が少ない方もいます。変化を出そうとして、押す時間や強さを増やし続けないでください。
痛気持ちいい感覚がなければ、場所が違いますか?
筋肉の張りや押す方向を確かめます。押したあとの頭の重さや首肩の動きも合わせて見てください。
肩こりが戻る場合は、何を見直しますか?
肩をすくめたまま作業していないか、画面へ首を伸ばしていないか、マウスが遠くて腕を張り出していないかを見ます。肩を下ろしても作業できる距離へ道具を近づけ、肘を支えられるようにすると、力を入れ続ける状況を変えられます。
首肩を動かす方法は、肩こりストレッチの総合ページも参考にしてください。
首肩のこりを、押す場所と日常の負担から見直す
どんな作業でつらくなり、どこに張りが出ているかを確認する。その場所に無理のない圧を加え、変化を確かめる。この順番で試してみてください。
当院の施術については大和市・高座渋谷の肩こりページをご覧ください。
参考資料
ツボの位置は、WHOの標準経穴位置を参考にしています。
緊張型頭痛で使用されるツボについては、Luらによる経穴の文献分析(2021年)を参照しています。この研究では、文献で使われているツボの頻度が整理されています。
頭痛の仕組みと治療研究については、Panらによる緊張型頭痛のレビュー(2025年)を参考にしています。
高座渋谷ポポの木整骨院 整体院のアクセス
当院では完全予約制を取り入れ、お一人お一人にじっくり向き合い、施術を通じて最善のケアを提供します。
痛みや不調に耐えず、お気軽にご相談ください。私たちは長年のデータと専門知識をもとに、患者様の健康をサポートし、明るく豊かな未来への一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。

