腰痛を良くしたくて、自宅でヨガを始めたい方は多いと思います。ただ、同じポーズでも「反ると楽になる方」と「反ると痛む方」では選び方が変わります。
このページでは、当院でも質問の多い自宅で取り入れやすい腰痛セルフヨガ5つに絞り、やり方と中止した方がよいサインをまとめます。
腰痛そのものの原因や当院での施術については、大和市・高座渋谷の腰痛ページをご覧ください。ここでは腰痛全般を広げず、「ヨガをどう選ぶか」に集中します。
腰痛セルフヨガを選ぶ前に
腰痛にはさまざまなタイプがあり、同じポーズが全員に合うわけではありません。まずは「前に曲げる」「反らす」「ひねる」のどの動きで痛みが増えるかを見てください。
ヨガの途中で腰の痛みが強くなる、脚へ痛みやしびれが広がる場合は、そのポーズを中止します。腰を反らす方向・丸める方向の選び方を詳しく知りたい方は、マッケンジー体操とウィリアムス体操をご覧ください。
ストレッチそのものが合わない動きの判断は腰痛でやってはいけないストレッチ3選、筋トレや高い負荷をかける運動の判断は腰痛でやってはいけない運動5選に分けています。
腰痛セルフヨガで意識したいこと

ヨガは、腰や股関節をゆっくり動かしながら、自分の身体がどの方向で動きやすいかを確かめるセルフケアとして使えます。大切なのは、ポーズを深く取ることではなく、痛みを増やさずに動ける範囲を探すことです。
呼吸を止めず、反動をつけず、終わった直後と翌日の状態も見てください。翌日に痛みが強くなるポーズは、回数や角度を減らすか一度外します。
慢性腰痛にヨガは役立つ?研究で分かっていること
以下は、慢性腰痛とヨガについて報告したガイドラインやシステマティックレビューの内容を要約して紹介したものです。当院独自の研究結果ではありません。
これらの文献では、ヨガを行った人は「何もしない・普段通りに過ごす」人と比べて、痛みや身体の動かしにくさが改善したと報告されています。特に機能面では、数週間から数か月にかけて改善がみられた報告があります。
一方で、ストレッチや筋力トレーニングなどの一般的な運動療法と比べると、ヨガだけが特別に優れているとは言えません。「ヨガでなければいけない」のではなく、自分に合っていて続けやすい運動を選ぶことが大切です。
ヨガを始めた直後に一時的に腰痛が強くなった例もありますが、普通の運動療法でも同程度みられています。痛みを我慢して続けず、動作中・直後・翌日の変化を見ながら調整してください。
参考:American College of Physicians 腰痛診療ガイドライン、ヨガと運動療法を比較したメタ解析、Cochrane Review、Yoga for Treating Low Back Pain
私の見解では
私は、腰痛に対してヨガそのものが特別に優れているというより、その人に合う動きを続けやすい形で取り入れられることに意味があると考えています。
また、私の経験では、身体が比較的やわらかい方はヨガのポーズを取り入れやすく、身体がかなり硬い方は無理にヨガから始めない方が合うことがあります。硬い方が完成形のポーズを取ろうとすると、股関節や胸郭で動けない分を腰だけで補ってしまい、かえって腰に負担が集まることがあるためです。そうした方には、まず小さい範囲のストレッチや歩行、簡単な体操などから始めた方が続けやすいと考えています。
実際の施術でも、反らすと楽になる方もいれば、反対に反らすと痛みが強くなる方もいます。前に曲げる動きで楽になる方もいれば、前屈すると脚までしびれが広がる方もいます。そのため、「腰痛にはこのポーズ」と一律に決めるのではなく、動かした後に身体がどう変わるかを見ることが大切です。
当院では腰だけを見るのではなく、股関節・骨盤・胸郭の動きや、お腹やお尻で身体を支えられているかも確認します。たとえばコブラのポーズで腰だけを反って痛みが出る方なら、無理に続けるより、股関節や骨盤の動きを整えたうえで別の動きを選ぶ方が合うことがあります。
ヨガの目的は、きれいなポーズを取ることではありません。終わったあとに立ちやすい、歩きやすい、腰や脚の症状が広がらないといった変化があるかを見ながら、自分に合うものを選んでいくことが大切だと考えています。
おすすめ腰痛改善ヨガ5選
ここからは、自宅で行いやすい5つのポーズを紹介します。すべてを行う必要はありません。まず1つ試し、腰や脚の症状が増えないものを選んでください。

猫と牛のポーズ【キャット&カウ】
猫と牛のポーズは、背中と腰の柔軟性を高め、猫背を解消するのに効果的なポーズです。
四つんばいの姿勢から始めます。
吸い込みながら背中を反らせ、お尻を突き出します(牛のポーズ)。
次に、息を吐きながら背中を丸め、顎を胸に近づけます(猫のポーズ)。
ゆっくり交互に繰り返します。丸める・反らすどちらかで腰痛や脚のしびれが増える場合は、その方向まで大きく動かさないでください。

三角のポーズ【トライアングルポーズ】
三角のポーズは、股関節の柔軟性を高め、腰痛を緩和するのに効果的なポーズです。
立位から足を大きく開き、片方の足を前に出します。
前方に体を傾け、手を床につきます。
もう一方の手は天井に向かって伸ばします。
股関節や体側を動かすポーズですが、腰だけを強くひねったり、前側の腰に詰まり感が出る場合は深く倒さないでください。手は床まで届かなくても構いません。

腰痛の原因となる筋肉をほぐす!コブラのポーズ
コブラのポーズは、腰痛の原因となる筋肉をほぐし、背骨を伸ばすのに効果的なポーズです。
うつ伏せに寝た状態から手を肩の真横に置き、脚を床につけたまま上半身を起こします。
胸を上に持ち上げ、高くするイメージでキープします。
両手の手のひらで床をしっかり押します。
コブラのポーズは腰を反らす方向の動きです。反らしたときに腰が楽になる方もいますが、反対に痛みや脚のしびれが増える方には向きません。
高く反らすことを目標にせず、腰に詰まり感が出ない高さまでにします。反らす方向が自分に合うか迷う方は、マッケンジー体操とウィリアムス体操の違いも参考にしてください。

背骨全体を伸ばし、緊張をほぐす!ダウンワードドッグのポーズ
ダウンワードドッグのポーズは、背骨全体を伸ばし、腰部の緊張をほぐすのに効果的なポーズです。
ポーズを行うためには、まず四つんばいの姿勢になります。
手首は肩幅に、ひざはヒップ幅にそろえます。手のひらは床にしっかりとつけ、指先は前方に向けます。
次に、息を吸いながら両手を床に押し、背中と腰を徐々に上げます。
背骨を伸ばし、お尻を天井に向けます。
このとき、ひざは少し曲げたままにして、背中と脚の裏側を伸ばします。
頭と首をリラックスさせながら、顔を床に向けます。首を長く伸ばし、肩から耳までの距離を保ちます。
お尻を天井に向けて、ヒップを上げます。
同時に、かかとを床に向けて脚の裏側を伸ばします。
このとき、胸を広げ、肩甲骨を背中に引きます。
ポーズに入ったら、数秒間キープします。
その間、ゆっくりと深い呼吸を行います。背中や脚の裏側を感じながら、深いストレッチを行います。
最後に、息を吐きながら、徐々に四つんばいの姿勢に戻ります。
背中を丸め、腰を下げます。
太もも裏が硬い方は、膝を伸ばし切らず軽く曲げて構いません。前屈方向で腰痛や脚のしびれが増える方は、無理にかかとを床へ近づけず中止してください。

腰周りの筋肉を鍛える!プランクのポーズ
プランクのポーズは、ヨガの基本的なポーズの一つで、体幹を強化し、全身の筋力を高め、腰周りの筋肉を鍛え、姿勢を改善するのに効果的なポーズです。腹筋やインナーマッスルのトレーニングで行う方もいます。
ポーズを行う際は、まず地面に手をつき、肩幅の幅で手を置きます。
指先は前を向き、手首は肩の真下に位置します。
つま先を地面につけ、脚は伸ばします。
このとき、身体はまっすぐで、背中を反らしたり、腰やお腹を沈めたりしないように注意します。
次に、腹筋と背筋を緊張させて体幹をアクティブにします。
呼吸を整えながら、同じ姿勢を維持します。
頭からかかとまでの一直線(首と太ももも真っすぐ)を保ち、身体全体に力を入れます。
ポーズをキープした後は、ゆっくりと膝を床につけて解放し、仰向けになってリラックスします。
腰が落ちて反る、息を止めて力む、腰痛が増える場合は時間を短くするか中止します。プランクを筋トレとして続けてよいか迷う方は、腰痛でやってはいけない運動5選で負荷の判断を確認してください。

最初から5つ全部を行う必要はありません。まずは1〜2ポーズを少ない回数で試し、終わった直後と翌日に腰痛や脚の症状が増えないかを確認してください。
腰痛セルフヨガの注意点

- 痛みを我慢してポーズを深くしない
- 反動をつけず、呼吸を止めない
- 腰だけでなく、脚の痛み・しびれの変化も見る
- 急に強い腰痛が出た直後は、ヨガを始める時期を急がない
「気持ちよく伸びる」と「痛いけれど我慢できる」は別です。痛みを我慢して続けず、その日の状態に合わせて動かす範囲を調整してください。
腰痛セルフヨガを続ける目安

毎日必ず行う必要はありません。最初は1〜2ポーズを短い時間から始め、動作中・直後・翌日の3点で症状を比べてください。
翌日も普段どおりであれば、回数・保持時間・動かす範囲のうち一つだけを少し増やします。反対に翌日まで痛みが残る、脚のしびれが広がる場合は負荷を戻します。
ヨガをせず早期に受診が必要な腰痛

両側性の坐骨神経痛様の痛み、鞍部(会陰部)の感覚障害、膀胱直腸障害(排尿・排便のコントロール障害)がある場合は、馬尾症候群など緊急性の高い状態が疑われるため、ヨガやセルフケアより早期に受診が必要です。
また、急に脚へ力が入りにくくなった、発熱を伴う、転倒や事故の後から強く痛む場合も、自己判断でヨガを続けないでください。
ヨガ以外の腰痛セルフケアは別記事へ

このページではヨガに絞っています。前屈・反る・ひねる動きから体操を選びたい方は腰痛ストレッチ・体操7選、ストレッチで悪化しやすい動きを知りたい方は腰痛でやってはいけないストレッチ3選をご覧ください。
ぎっくり腰の直後で、いつから運動を再開するか迷う場合はぎっくり腰からの運動再開に分けています。
まとめ
腰痛セルフヨガは、深くポーズを取ることより、自分の腰が動きやすい方向を確かめながら行うことが大切です。キャット&カウ、三角のポーズ、コブラ、ダウンワードドッグ、プランクの中から、まず1〜2つを選んでください。
行っている最中だけでなく、終わった直後と翌日の状態も確認します。腰痛が強くなる、脚へ痛みやしびれが広がるポーズは続けません。

ヨガを続けても変化が乏しい、どのポーズでも痛みが増える、痛みが強くてヨガ自体が難しい場合は、セルフケアの選び方から見直す必要があります。
当院では、前屈・後屈・立ち上がりなど痛む動作を確認したうえで、続けやすい運動を一緒に整理しています。施術については腰痛ページをご覧ください。
◎本気で体を根本から整えたい方はこちら → 深部整体のページ
高座渋谷ポポの木整骨院 整体院のアクセス
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