このページでは、病院で坐骨神経痛と言われ、お尻と股関節の痛みで来院されたタクシードライバーの女性の施術事例をご紹介します。
来院時|お尻と股関節が痛む
来院されたのは、タクシードライバーとして働く女性です。仕事中は長い時間、運転席に座ったまま。お尻と股関節の痛みに悩まれていて、病院では「坐骨神経痛」と言われていました。
初回に考えたこと|お尻の奥の「すき間」
坐骨神経痛は病名ではなく、お尻から脚へ広がる痛みやしびれを表す言葉です。その原因は、腰の椎間板だけとは限りません。
この方の場合、私は、お尻の奥にある骨と骨のすき間が関わっている可能性を考えました。座ったときに当たるお尻の骨(坐骨)と、太ももの骨の付け根の内側にある出っぱり(小転子)。このあいだが狭くなると、間にある筋肉(方形大腿筋)や、そのそばを通る坐骨神経のまわりが挟まれやすくなります。これを坐骨大腿インピンジメントといいます。
お尻の奥で神経のまわりが締めつけられる状態(深殿部症候群)は、お尻から脚へ響いたり、しびれたりする点で、腰の椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛とよく似ていて、見分けるのが難しいことがあります。
どんな姿勢で、すき間が狭くなるのか
このすき間は、股関節の向きによって広くも狭くもなります。股関節を外へひねるほど狭くなり、60°前後でもっとも狭くなったという研究があります(参考:Itthipanichpong T, et al. Arthroscopy. 2024)。また、脚を後ろへ伸ばす、内側へ閉じる、外へひねる、といった動きが重なると狭くなりやすく、反対に、内側へひねる、外へ開く、曲げる方向では広がりやすいとされています。
施術内容|すき間を広げ、挟まれていたところを動かす
施術では、太ももの付け根(小転子のあたり)をやさしく引きながら、股関節を内側・外側へゆっくりひねる手技を行いました。狭くなっていた坐骨と小転子のすき間を広げ、挟み込まれていた方形大腿筋や、坐骨神経のまわりの動き(すべり)を取り戻すことをねらっています。
ご自宅でお願いしたこと
- 方形大腿筋のストレッチ:お尻の奥の、すき間にある筋肉をゆるめる
- 股関節を後ろへ伸ばした姿勢を避ける:すき間が狭くなりやすい姿勢を続けないようにする
一般的には、大またで歩く、脚を組む、低い椅子に深く沈み込むといった姿勢も、このすき間に負担がかかりやすいとされています。
経過|施術を続けて落ち着きました
手技とご自宅でのストレッチ・姿勢の工夫を続けていただき、お尻と股関節の痛みは落ち着きました。
長く運転する方の座り方の工夫は「坐骨神経痛で座るとつらい方の座り方」の「タクシーや車を運転する時の座り方」でもお話ししています。
※回復の経過には個人差があります。施術の効果を保証するものではありません。
※足に力が入らない・排尿排便の異常など急を要するサインがある場合は、整骨院でなくすぐ医療機関へ。
院長より|「坐骨神経痛」の奥にある原因を探す
「坐骨神経痛と言われて、ストレッチをしているけれど、なかなか変わらない」。そんな方の中には、痛みの出どころが腰ではなく、お尻の奥のすき間にある方もいます。
坐骨神経痛という言葉は、痛みの場所を表すもの。私は、その奥で何が起きているのかを、股関節の向きや動きから一つずつ確かめるようにしています。
同じようにお悩みの方へ
お尻の奥の痛みについては「おしりの痛みにはテニスボール」、座るとつらい方は「坐骨神経痛で座るとつらい方の座り方」でもお話ししています。当院の施術については大和市・高座渋谷の坐骨神経痛の施術ページをご覧ください。
ご予約・ご相談:046-267-1130/お問い合わせフォーム・LINE
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