「ぎっくり腰なら、整骨院で保険が使えるんじゃないの?」。来院された方から、よくこう聞かれます。たしかに、痛めたきっかけがはっきりしたぎっくり腰は、健康保険の対象になることがあります。それでも当院では、ぎっくり腰の方に自費の整体をおすすめすることが多いです。
この記事では、その理由を正直にお話しします。痛めた直後の過ごし方や、病院に行くべきサインはぎっくり腰のページにまとめていますので、まだ動けないほど痛い方は、先にそちらをご覧ください。
保険の施術と自費の整体、何が違う?
整骨院の健康保険は、骨折・脱臼・打撲・捻挫(いわゆる肉ばなれを含む)など、原因のはっきりした急なケガに使えます。保険で行えるのは、そのケガをした場所(患部)への処置が中心です。たとえば、患部を手でほぐす、電気をかける、冷やす・温める、包帯などで固定する、といった内容です。
| 保険の施術 | 自費の整体 | |
|---|---|---|
| 施術する場所 | ケガをした場所(患部)が中心 | 患部に加えて、負担のもとになっているお腹・お尻・股関節・足など |
| 主な内容 | 手でほぐす、電気、冷やす・温める、包帯などの固定 | 深部整体、筋膜リリース、骨盤まわりの調整、動き方の練習など |
| 対象 | 原因のはっきりした急なケガ | ケガに限らず、くり返す腰の不調も |
ぎっくり腰の痛みは腰に出ますが、腰に負担が集まった理由は、腰以外にあることが少なくありません。患部の処置だけでは、その理由までは手が届きにくい。だから私は、患部だけでなく原因にも施術できる自費の整体のほうが、ぎっくり腰には合っていると考えています。
もちろん、保険を使いたい方には保険でご案内します。どちらにするかは、ご来院時にお話をうかがい、施術の前にご説明してから、ご自身で選んでいただけます。
理由1:初回は、痛い腰をあえて触らない
ぎっくり腰の初回で、私がいちばん大切にしているのは、施術を受けた翌日に痛みが強くならないことです。そのため、痛みの出ている腰の関節(椎間関節)や骨盤のあたりには、あまり触れません。
かわりに、お腹・足・お尻をゆるめ、深部整体で仙腸関節(骨盤と背骨のつなぎ目)や肋骨を整え、筋膜リリースを行います。痛みが強くて患部に触れられないときは、準備としてハイボルト(高電圧の電気)を使うこともあります。
胸のまわりがうまく動かないと、体を反らしたり起こしたりするとき、無意識のうちに腰ばかりを使う癖がつきます。肋骨まわりを動きやすくしておくのは、腰の負担を分散させるためです。また、ぎっくり腰の直後は、痛みから身を守ろうとしてお腹のまわりまで固くなっている方が多く、お腹を楽な姿勢でゆるめると、寝返りや起き上がりが楽になる方がいます。
こうした「患部ではない場所」への施術は、自費の整体だからこそできることです。
理由2:腰に負担が集まる理由を探せる
当院のTORI Method(連動性アプローチ)では、股関節や骨盤のねじれ、お腹の緊張、左右の体重のかけ方などを見ます。腰を強く揉まなくても、こうしたところを整えることで、立ち上がりや寝返りが楽になる方もいらっしゃいます。

足首・膝・骨盤を一つの三角形として見る「骨盤トライアングル理論」も、その考え方のひとつです。ふだんから足首・膝・骨盤の動きに偏りがあると、前かがみなどの動きを腰が多く引き受けることになり、負担がたまりやすいと考えています。「特別なことはしていないのに」と話される方ほど、くり返しやすい傾向があると感じています。
ただし、これはすべてのぎっくり腰に当てはまる原因ではありません。痛みの強い時期は無理のない施術を優先し、この見方は、落ち着いてからの体の使い方を考えるときに役立てています。
来院される介護職の方では、腰の真ん中よりも、お尻の上のあたりに片側だけ痛みが出て、椅子から立ち上がる瞬間や中腰からの起き上がりでズキッと痛む方が多いように感じています。2019年に当院が介護職200名に行ったアンケートでも、片脚に体重をかけて作業する方が多いことがわかりました。お仕事の動きまで見て施術できるのも、自費の整体の良さです。
理由3:くり返さないための練習までできる
2回目からは、腫れや足のしびれがないかを確かめたうえで、初回は避けた腰の関節や骨盤の近くにも施術していきます。痛みで前かがみの姿勢が続き、骨盤が前に傾いたままになっている方には、骨盤矯正で位置を整えます。3〜4回目ごろには、首・肩・背中・足まで全身を整えます。
痛みが落ち着いてきたら、背骨のわきの筋肉がやせている方にはキャット&カウ(四つ這いで背中を丸める・反らす体操)を、かばう動きの癖が残っている方にはパーソナルトレーニングでの機能訓練をおすすめしています。
「動かすと痛いのが怖くて動かさないでいたら、かえって長引いた」という方には、筋肉をゆるめたあと、前かがみや反らす動きを施術の前と後で比べていただきます。動けるようになったことをご自身で確かめると、安心して体を動かせるようになります。痛みが取れたあとの「くり返さない体づくり」まで一緒に取り組めることが、自費の整体をおすすめする3つめの理由です。
保険と自費、どちらを選べばいい?
迷ったときの目安を、私の考えとしてお伝えします。
- 保険の施術が合いやすい方:はじめてのぎっくり腰で、重い物を持った瞬間など痛めたきっかけがはっきりしている。まずは痛めた場所の処置を受けたい。
- 自費の整体が合いやすい方:何度もくり返している。「特別なことはしていないのに」痛めた。痛みが引いても、また同じ場面で痛めそうで不安。仕事や子育てで、早く元の動きに戻りたい。
どちらの場合も、初回はまずお話をうかがい、体の状態を確かめてからご説明します。説明を聞いたうえで「今回は保険で」と決めていただいても、もちろん大丈夫です。無理に自費をおすすめすることはありません。
「保険のほうが安いから」と思われる方も多いのですが、くり返すたびに通う回数が増えれば、結果的に時間も費用もかかります。ぎっくり腰をくり返している方ほど、一度、腰に負担が集まる理由と向き合ってみてほしい。それが、私が自費の整体をおすすめするいちばんの気持ちです。
施術の流れ(写真)

状態確認・動作チェック

腹圧の調整

股関節・骨盤まわりの調整

深部整体

動き方の練習・くり返しへの備え
自費の整体の料金
| メニュー | 初回 | 2回目以降(通常) |
|---|---|---|
| トータルヘルスケア(全身の整体) | 3,980円(約60分) | 7,700円 |
| トータルボディバランス(部分の整体) | 3,500円 | 5,500円 |
表示はすべて税込です。継続して通われる方には回数券もありますが、購入は任意です。くわしくは料金ページをご覧ください。
先に病院へ行ってほしいとき
足に力が入らない、しびれが広がる、尿や便が出にくい、熱がある、転倒や事故のあとから痛む、安静にしていても痛みが強くなる。こうしたときは、保険か自費かを考える前に、整形外科などの医療機関を受診してください。
ご予約・ご相談
保険にするか自費にするか、迷ったままで大丈夫です。痛みが強いときは無理に来院せず、まずお電話ください。来院までの動き方と、その日の空き時間をお伝えします。当日のご予約は21時まで受け付けています。
電話:046-267-1130(月〜土・祝 9:00〜22:00、最終受付21:00/日曜は休業日)/LINE予約

