むちうちの脊髄症状型とは?重いしびれ・麻痺があるときの注意点
交通事故のあとに起こるむちうちの多くは、首の痛みや違和感が中心です。しかし、なかには首の中を通る脊髄に強い負担がかかり、手足のしびれや麻痺、歩きにくさ、排尿排便の異常などが出ることがあります。
このような状態は、一般的な首の痛みや軽いしびれとは注意点が異なります。「少し様子を見ればよい症状」ではない可能性もあるため、早めの受診が大切です。
脊髄症状型とは
脊髄症状型とは、事故の衝撃によって首まわりだけでなく、脊髄そのものに圧迫やダメージが及び、神経の通り道全体に障害が出る状態を指します。
脊髄は、脳からの命令を手足へ伝える大切な中枢です。そのため、ここに障害が及ぶと、首の痛みだけでなく、手足の感覚異常・筋力低下・歩行障害・膀胱直腸のトラブルなど、広い範囲に症状が出ることがあります。
神経根型では片側の腕の痛みやしびれが目立つことが多い一方、脊髄症状型では両手両足に症状が出る、歩行に影響する、排尿排便にも関わるなど、より重症感のあるサインがみられます。
主な症状
脊髄症状型でみられる主な症状には、次のようなものがあります。
- 手足のしびれが広い範囲にある
- 手や指が動かしにくい、力が入りにくい
- 箸を使いにくい、字が書きにくい、ボタンがかけにくい
- 脚がもつれる、つまずきやすい、階段が不安になる
- バランスが取りづらく、ふらつきやすい
- 首の痛みやこわばりに加え、腕や背中に痛みが走る
- 進行すると、尿や便のコントロールに違和感が出ることがある
「しびれはあるけれど、首の痛みだけではない気がする」「最近、手先が不器用になった」「歩くときに脚がもつれる」といった変化があるときは、単なる筋肉の張りだけでなく、脊髄への影響も視野に入れて確認したいところです。
早く受診したい危険なサイン
次のような症状がある場合は、重症サインの可能性があります。自己判断で長く様子を見ず、早めに医療機関へ相談することが大切です。
- しびれが急に強くなった
- 握力が落ちた、腕や脚が動かしにくい
- 両側に症状が広がっている
- まっすぐ歩けない、転びやすい
- 排尿しづらい・漏れるなどの変化がある
- ろれつが回りにくい、飲み込みにくい、意識がぼんやりする
脊髄の症状は、放置すると回復しにくくなることがあります。特に、進行する麻痺や歩行障害、膀胱直腸の異常は、早めに評価したいサインです。
「少し休めばよくなるかも」と思いやすい症状でも、手足の動きや歩行に影響が出ている場合は注意が必要です。一般的なしびれページとの差を出すうえでも、歩行障害・両手両足の症状・排尿排便の異常はしっかり伝えたいポイントです。
検査で確認すること
診察では、しびれの場所や強さ、筋力低下の有無、歩き方の変化、細かい手の動きのしづらさなどを確認します。また、反射の出方や感覚の左右差をみることもあります。
画像検査では、MRIが重要です。脊髄の圧迫や状態を詳しく確認しやすく、必要に応じてレントゲンやCTなどを組み合わせて評価します。
検査でよく確認されること
- 脊髄が圧迫されていないか
- 神経症状と画像所見が一致しているか
- 手足の反射や筋力に異常がないか
- 歩行やバランスに障害が出ていないか
レントゲンで大きな異常がなくても、脊髄や神経の状態までは十分に分からないことがあります。しびれや麻痺、歩きにくさがあるときは、必要に応じて詳しい検査を受けることが大切です。
治療とリハビリの考え方
症状が軽く、進行していない場合は、首の保護や痛みのコントロール、医師の管理下でのリハビリなど、保存的な対応がとられることがあります。
一方で、麻痺が進んでいる、手の細かい動きに大きく支障がある、歩行に影響しているといった場合には、手術を含めた専門的な治療が検討されることがあります。
リハビリでは、痛みをやわらげるだけでなく、歩行の安定、転倒予防、手指の使いやすさ、日常生活動作の改善を目標にしていきます。
ただし、脊髄の圧迫が強いケースでは、リハビリだけでは十分でないこともあります。重症サインがあるときは、まず原因をしっかり確認することが優先です。
生活面のサポート
脊髄症状型が疑われるときは、生活のなかでも悪化を防ぐ工夫が大切です。
- 転倒しやすい場合は、段差や階段、浴室に注意する
- 無理に首をひねる、勢いよく鳴らすなどの動作は避ける
- 長時間のうつむき姿勢や重い荷物を持つ作業を減らす
- 必要に応じて装具やサポーターを医師の指示で使う
- 家事や仕事は無理をせず、周囲のサポートも活用する
「少し休めば大丈夫」と無理を続けるより、早い段階で負担を調整したほうが、回復しやすいこともあります。とくに歩きづらさや手の使いにくさがあるときは、転倒予防を意識して過ごしましょう。
よくある質問
しびれがあるだけでも脊髄症状型の可能性はありますか?
しびれだけで直ちに脊髄症状型とは限りません。ただし、両手両足に出る、力が入りにくい、歩きにくいなどの症状が加わる場合は、より慎重な確認が必要です。
事故直後は軽かったのに、あとから悪化することはありますか?
あります。事故直後は症状が目立たなくても、数時間から数日たってしびれや筋力低下がはっきりしてくることがあります。悪化傾向があるときは早めの受診が安心です。
レントゲンで異常がなければ安心ですか?
必ずしもそうとは限りません。脊髄や神経の状態はレントゲンだけでは十分に分からないことがあります。必要に応じてMRIなどで詳しく確認します。
マッサージやストレッチで様子を見てもいいですか?
軽い首こり程度なら別ですが、麻痺感、歩行障害、広い範囲のしびれ、排尿排便の異常がある場合は、まず医療機関で原因を確認することが優先です。自己判断で強い刺激を加えるのは避けましょう。
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しびれや麻痺、歩行障害、排尿排便の異常などがある場合は、早めの医療機関受診をご検討ください。
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執筆者:柔道整復師・按摩マッサージ指圧師 院長 大岡 統
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私は痛みを取り除くだけではなく、ビジョンがあります。
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