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腰痛と便秘の深い関係性とは?予防と簡単エクササイズ
柔道整復師 按摩指圧マッサージ師 高座渋谷ポポの木整骨院院長:大岡 統
最終更新日:2024/10/13
《目次》
- そもそも腰痛の原因とは?便秘との関係性を解説
- 便秘の原因とその解消法|腰痛に影響を与える便秘とは?
- 腰痛と便秘の密接な関係|そのメカニズムとは?
- 手軽にできる予防方法とは?
- 整体で便秘と腰痛の改善を目指す方法|当院での施術内容を紹介
- まとめ|便秘と腰痛を同時に改善して快適な生活を取り戻す
皆様、こんにちは!高座渋谷ポポの木整骨院です。
当院に来られるお客様の約8割の方が腰痛に悩まされています。男女差としては女性の方がやや多い印象です。
そして皆様、同じように「便秘」にも悩まされています。お通じが整わないだけで気分も落ち込みやすかったり身体の調子が狂った感じがしますよね。
実は腰痛と便秘には意外な関係性があります。
今回はそんな腰痛と便秘に関するお話を深く掘り下げていこうと思います。
そもそも腰痛の原因とは?便秘との関係性を解説
腰痛はご存じの通り「腰に現れる違和感、痛み」の総称です。
症状としては
- 鈍痛(慢性時)
- ズキズキとして痛む(急性)
- 前に屈むと痛い
- 立ち上がると痛みが出る
- 歩くと痛みがでる
等の症状が挙げられます。
腰痛は、多くの人が一度は経験する症状ですが、その原因は多岐にわたります。
腰痛の主な原因として挙げられるのが構造的要因です。
例えば、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの脊椎の異常が挙げられます。
これらは、脊柱の構造に直接影響を与え、神経を圧迫することで痛みを引き起こします。
ヘルニアや脊柱管狭窄症がある場合は、排便時にいきむと腰が痛くなります。そうならないように、便を我慢してしまうと便秘になりやすくなります。
更に、そういう疾患に伴い「坐骨神経痛」という症状も併発することがあります。坐骨神経は運動神経と自律神経で構成されています。自律神経を圧迫すると自律神経が乱れ、便秘を引き起こすことがあります。
次に、筋肉です。長時間のデスクワークや不適切な姿勢、重い物を持ち上げる際の無理な動作などが筋肉の緊張を引き起こし、それが痛みの原因となることがあります。
特に、腹筋や背筋の筋力が低下すると腰椎にかかる負担が増え、腰痛が発生しやすくなります。
また、私生活の影響も無視できません。
運動不足や冷え、肥満、喫煙などの生活習慣は腰痛を引き起こすリスクを高めます。
上記のような様々な要因が絡み合ってどんどん慢性化していくことになります。
腰痛と便秘は、一見関係がないように見えるかもしれません。
しかし、大きく影響しています。
便秘が腰痛を引き起こす原因
便秘になると腸が大きくなって、そのすぐ後ろにある大腰筋や腸骨筋が圧迫されてしまい、これで筋肉の血行が悪くなります。
血行不良は腰の筋肉を硬くしてしまい、腰痛が引き起こされます。
腰痛が便秘を悪化させる原因
また、逆に腰の痛みが原因で運動をしなくなると、腸の動きが悪くなることもあります。その結果、便秘になったり、悪化したりすることもあるのです。
便秘の原因とその解消法|腰痛に影響を与える便秘とは?
通常お通じは毎日出るものです。
便秘は通常3日以上なかったり、硬くて量が少ないことを指します。
下腹部が張ってつらいような時もありますよね。
症状としては
- 排便が難しい
- 腹痛、腹部膨満感(お腹が膨れている感じ)
- 食欲不振、吐き気
- 肌荒れ、肩こり
- 下痢
等が挙げられます。
では、便秘の原因は何なのでしょうか?
便秘も腰痛と同様、原因が多岐にわたります。
まず、最も一般的な原因として食事のバランスと水分摂取の不足が挙げられます。
食物線いが多く含まれている食べものとしては穀物類や野菜、果物、おいも類、豆、きのこ、海藻など様々です。
食物繊維が不足すると胃腸、直腸、大腸の動きが鈍くなり、ぜん動運動が見られなくなり硬い便が溜まって排出しづらくなります。
そのため肛門への刺激も強く感じることが多くなります。
さらに、水分摂取が不足すると、便が固まりやすくなるため、便秘が悪化します。
次に、運動不足も便秘の大きな原因です。
定期的な運動は腸の蠕動運動を促進し、便の排出をスムーズにします。
特に、腹筋を鍛えることで腸の動きが活発になり、便秘の予防につながります。
しかし、現代の生活ではデスクワークが多く、運動不足に陥りがちです。
また、ストレスと生活習慣も便秘に影響を与えます。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、腸の動きが低下し消化する力も弱くなります。
さらに、不規則な生活や睡眠不足も腸の機能を低下させることが知られています。
ここまでの文章で腰痛の原因、そして便秘の原因についてお話していきました。
では、腰痛と便秘にはどのような関係性があるのでしょうか?実際の関係性について解説していきます。
腰痛と便秘の密接な関係|そのメカニズムとは?
腰痛と便秘は、一見無関係に思えるかもしれませんが、実は密接に関連しています。
特に、便秘で腰痛 が左側や右側といった特定の部位に痛みがある場合、その背景には腸の働きや姿勢の悪さが関係しているかもしれません。
まず、腸と筋肉の相互作用が大きな要因です。
腸は腹筋や背筋によって支えられており、これらの筋肉が緊張すると腸の動きが制限されることがあります。
例えば、左側のs上結腸や右側の盲腸で便が膨張すると、大腰筋が圧迫され腰痛が引き起こされることがあります。
便秘の時に腰の左側が痛いときは、S上結腸に便が溜まっているかもしれません。
また、腹筋の緊張が続くと腸が圧迫され、便秘を引き起こすことがあります。
つまり、腰痛が便秘を引き起こす事もあれば、便秘が腰痛を引き起こすこともあります。
便秘が腰痛を引き起こすメカニズム
お通じが腸内に長時間留まると悪玉菌が増殖します。
悪玉菌が増えると有害物質やガスが多量に排出されます。
ガスが貯まることで周囲の神経や筋肉を圧迫します。
これにより、腰の筋肉が緊張し、腰痛が発生することがあります。
また、多量に排出された有害物質は腸内から身体の中に吸収され血液に流れ込みます。
それにより身体の中で炎症が起こりやすくなる他、疲労物質や痛み物質がうまく排出できず痛みが生じやすくなります。
慢性的な便秘が続くと、背中や腰部への圧力さらに強くなり、痛みをさらに引き起こす可能性があります。
腰痛と便秘の原因とその関係
逆も然りで腰痛により便秘が引き起こされる場合もあります。
腰痛があると、痛みを避けるために動きを制限することが多くなります。
その結果、運動不足となり、腸の蠕動運動が低下して便秘が悪化します。
腰痛や便秘によるストレス等もお互いの症状を引き起こしたり悪化させる一つの要因となっています。
手軽にできる予防方法とは?
では、どのようにして対策をしていくべきなのでしょうか?
便秘による腰痛を予防するためには、まず便秘自体を改善することが重要です。
適切な食事や水分摂取、そして便秘や 腰痛の ツボを刺激すると、腸の動きが促進されます。
さらに、腰痛 や便秘には ストレッチや軽い運動が有効です。
- バランスの取れた食事
- 適度な運動
- ストレス管理
この3つに関してより詳しく解説していきます。
①バランスの取れた食事
水分補給…食物繊維を豊富に含む食材、例えば全粒穀物、果物、野菜を積極的に摂ることで、腸の動きを促進し便秘を予防できます。
中々取りにくい海藻類やきのこなどはサラダに入れてみたりお吸い物や汁物に入れることで効果的に摂取する事ができます。
また、適度な水分補給も重要です。1日に1.5〜2リットルの水を飲むことを意識しましょう。
「中々水分補給を定期的に行う癖がつかない」
そんな時は私生活で絶対に行っている動作を基に習慣づけると忘れにくくなります。
たとえば、トイレに行くときやソファから動く時。
日常動作の中で必ず行っていることの中に組み込むと自然と習慣に組み込むことができるのでオススメです。
②適度な運動
ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動を日常的に行うことで、腰の筋肉を強化し、腸の蠕動運動を促進できます。
特に、腹筋を鍛えるエクササイズは、便秘の予防に大きな効果を発揮します。
③ストレス管理
ストレスが溜まると自律神経が乱れ、腸の動きが低下します。
リラックスする時間を持つことや、趣味に没頭することでストレスを軽減し、腸内環境を整えましょう。
また、規則正しい生活習慣を心がけることも大切です。
夜更かしやバラバラの時間帯での睡眠、過眠等も自律神経の乱れに繋がります。
規則正しい睡眠時間、生活リズムを保ち栄養もしっかりとるように心掛けましょう。
腰痛、便秘のストレッチ
腰痛と便秘への対処法として、自宅でできるエクササイズが効果的です。
例えば、腹筋運動や背筋を伸ばすストレッチは、腰の筋肉を強化し、腸の動きを促進します。
特に、ヨガのポーズはリラックス効果もあり、ストレス軽減にも役立ちます。
【ヨガの実際の効果】
◯腸の活動を整える
お腹をしっかり動かすことでお腹や背中の筋肉がしっかり活動しそれに伴い腸の活動も改善します。
◯ストレスの軽減
身体をリラックスさせることで交感神経と副交感神経の切り替えを身体が行うことができます。
そして、ヨガでは動きは勿論ですが呼吸法が重要視されています。
腹式呼吸を行うことで自律神経が整いリラックス効果を得ることができます。
◯血流改善
身体の血流が悪くなると臓器の血流も低下に繋がります。
身体の血流を改善する事は臓器、すなわち腸の血流改善にもつながるため非常に有用とされています。
◯筋肉増強
前半でお話したように腰痛や便秘には筋肉の存在が必要不可欠です。
特に表面の筋肉であるアウターマッスルより更に内部のインナーマッスルが重要とされます。
その点ヨガではインナーマッスルに効くポーズが多く存在しているため非常に効果的です。
ストレッチは、血流を促進、姿勢改善、柔軟性、腸への刺激の効果があります。
そのため、便秘と腰痛の解消にヨガのポーズとストレッチを組み合わせると、より効果的なアプローチが可能になります。
腰痛、便秘に効くヨガのポーズ
①橋のポーズ
まずは橋のポーズのご紹介です。
最初に仰向けからスタートします。そして両膝を立てます。両手は身体に沿わせ手のひらは上へ向けます。
息を吸いながらお尻を持ち上げます。イメージとしては肩から膝までが一直線になるようなイメージです。
そのまま20秒~30秒程キープしましょう。
これは骨盤周辺の筋肉に効くため骨盤の歪みも整えることができます。
②キャットカウのポーズ
次にキャットカウのポーズです。
最初に四つ這いの状態からスタートします。
そのまま息を吸うタイミングで背中を反らせます。
そして息を吐くタイミングで背中を丸めます。
呼吸に合わせて運動をおこなうことで内臓機能の改善に効果的です。
また、橋のポーズ同様骨盤周辺の筋肉に効くため骨盤の歪みも整えることができます。
③ガス抜きのポーズ
最後にガス抜きのポーズです。これは非常に簡単に行えるポーズですので是非やってみてください。
最初に仰向けになります。
まずは片方ずつ行います。片方の膝を曲げて両手で胸の近くに持っていきます。
深呼吸や腹式呼吸を行いリラックスします。
反対側も同様に行ったら次は両膝を曲げて行います。
このポーズは何より腸内環境を整えるのに役立ちガスが貯まっている際にも効果的です。
さらに、腰部の筋肉の緊張にも非常に有効的でしっかりと柔軟性向上に役立ちます。
ヨガのポーズはこれだけではありません。今は様々なサイトで多くのポーズが簡単に確認できます。
正しい姿勢を参考にし自分に合った種類のポーズを見つけて下さいね。
加えて生活習慣の改善も重要です。
例えば、食事内容を見直し、食物繊維を多く含む食材を積極的に摂ることが便秘の改善に繋がります。
また、日常生活に運動を取り入れることや、ストレスを軽減するためのリラックスタイムを設けることも大切です。
これらの方法を組み合わせることで、腰痛と便秘の改善がより効果的になります。
便秘と腰痛のツボ
便秘と腰痛に効果があるツボをいくつかご紹介します。
指圧やマッサージをおこなうことで、便秘や腰痛の緩和に役立てください。
1. 天枢(てんすう)
位置: おへそから指3本分外側にあるツボです。
効果: 腸の動きを促進するため、慢性的な便秘の方におすすめです。
2. 大腸兪(だいちょうゆ)
位置: 腰のくびれた部分、背骨から指2本分外側の位置にあります。
効果: 大腸に働きかけ、便秘と腰痛の緩和に効果的で、特に消化器系のトラブルと腰痛が同時にある場合に有効です。
3. 関元(かんげん)
位置: おへそから指4本分下の場所にあります。
効果: 便秘や下腹部の不調、特に女性特有の症状にも有効とされ、腰痛の緩和にも役立ちます。
4. 腰陽関(ようようかん)
位置: 腰の背骨に沿って、くびれ部分にあります。
効果: 便秘と腰痛が同時に現れている場合に有効です。
整体で便秘と腰痛の改善を目指す方法|当院での施術内容を紹介
整体の効果も見逃せません。
整体では、身体の歪みを矯正し、筋肉の緊張を緩和することで、腰痛を改善します。
さらに、整体師による施術は、腸の動きを活性化し、便秘の解消にも寄与します。
定期的な整体の施術を受けることで、腰痛と便秘の同時改善が期待できます。
当院で行っている施術としては
・深部整体
・骨盤矯正
・マッサージメニュー
・生活指導、運動指導
があります。
酷い症状にお悩みの方は、整形外科・病院、クリニック・医療機関での検査・相談をしっかり行い原因の特定・治療を行うことも非常に大切です。
早めの相談、早めの治療を心掛けましょう。
まとめ|便秘と腰痛を同時に改善して快適な生活を取り戻す
様々な情報をご紹介してまいりましたが、人によって症状の程度や長さ、私生活の様子は全く違います。
ストレッチを行えない環境にいらっしゃる方も少なくありませんし改善するまでに時間を要す方もいらっしゃいます。
便秘も腰痛も我慢していたり放っておくと徐々に慢性化してしまい改善が難しくなります。
是非、いま少しでも悩んでいる方がこの記事で良くなってくれることを祈っております。