腰痛
腰痛の知識、対処法のQ&A
Q1、腰痛にはどんな種類があるの?
A1、腰痛には大きく分けて二つの種類があります。
「特異性腰痛」そして「非特異性腰痛」です。
「特異性腰痛」は原因が明確になっているものの事を指します(ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症)。「非特異性腰痛」は原因が特定できない腰痛の事を指します。主には普段の生活習慣や姿勢不良が関係しているとされています。そして両方に皆様がよく耳にするであろう「急性腰痛」や「慢性腰痛」などが含まれます。
Q2、急性腰痛と慢性腰痛の違いってなに?
A2、その名の通り「急性腰痛」は急に発症する腰痛です。皆様もご存知の”ぎっくり腰”がその一つです。筋肉が緊張する事でも発症します。大体回復に数日から数週間程要します。
一方「慢性腰痛」は痛みが3ヶ月以上経過したもののことを指します。原因が一つではないことも多く症状が持続している、若しくは改善しても再度発生しやすいなどの特徴があります。
Q3、腰痛の診断にはどのような方法があるの?
A3、腰痛の診断にはレントゲンやCT、MRIなどを用います。
レントゲンでは主に骨を診ます。骨折の有無を確かめることができます。CTだとより細かく筋肉や皮膚、血管といった部分まで確認する事ができます。CTの情報を更に細かく細部まで診れるようなものがMRIです。血管や神経といった組織を詳細に診る事ができます。ヘルニアや脊髄の異常を確かめることができます。
Q4、腰痛の治療にはどのようなものがあるの?
A4、腰痛の治療には主に二つ方法が挙げられます。
それは「保存的治療」そして「手術」です。
保存的治療:痛みを和らげるために薬物療法や物理療法、運動療法、マッサージなどが行われます。整体もその一つです。
手術:重度のヘルニアや脊柱管狭窄症などが含まれます。保存的治療を行った際に改善がみられない場合に検討される事が多いです。
Q5、日常生活の中で腰痛を予防するための注意点はあるの?
A5、あります。腰痛を予防するためには「姿勢」、そして「運動」が非常に大切になります。
長時間同じ姿勢をしないように姿勢を定期的に変えること。また、骨盤が歪まないように足を組んだりしない等があります。運動面だと激しい運動ではなく軽い運動を少しずつ継続する、といったことが重要とされています。
Q6、腰痛に効く筋トレやヨガにはどんなものがありますか?
A6、腰痛予防を行う際にはインナーマッスル等のトレーニングがお勧めです。プランクやブリッジといった運動が適しています。
また、ヨガのポーズではキャット・カウ・ポーズやチャイルドポーズ等、背中を優しく伸ばす事ができるポーズが効果的です。背中を緩めるといった意味合いで深呼吸を行うことも非常に効果的です。
腰痛の何故?原因、状況ごとのQ&A
‹寝起きの腰痛に関するQ&A›
Q1、朝起きると腰の痛みが強いのは何故?
A1、起きると腰痛が辛い、そんなお悩みありますよね。
原因には寝る姿勢や寝具が関係しているかもしれません。
寝ている時の姿勢が悪いと腰に圧がかかり脊椎のカーブをゆがめてしまう可能性があります。また、寝具も重要でありマットレスが合っていないと身体を十分に支えてあげる事ができず身体に不自然に力が入ってしまうことや脊椎の位置が悪くなってしまいます。
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また、筋肉が硬く柔軟性が乏しくなることや血流の低下により痛みが感じやすくなります。
A3、あります!
まずは自分のマットレスが合っているかどうか確認しましょう。自分の身体が硬いか柔らかいかによって判断する事ができます。身体の硬い人は硬いマット、身体の柔らかい人は柔らかいマットを使用することが効果的とされています。
また、寝方ごとにも対策があります。
●横向き…横向きに寝る方は膝の間に枕を挟むことで腰への負担を軽減することができます。
●仰向け…仰向けで寝る方は膝の下にタオルや枕を敷くとより腰が快適に過ごすことができます。
寝る前や起床時に軽めのストレッチを行うと血流改善、筋肉の柔軟性も保たれるため腰痛予防にオススメです。
立ち仕事に関するQ&A
Q1、立ち仕事をしている人に腰痛が多いのは何故ですか?
A1、主な原因としては二つ程あります。まず一つ目は筋肉の疲労です。
長時間立ち続けると下半身の筋肉に過剰な負担がかかります。そうすることで筋肉の硬さや痛みを引き起こします。
二つ目は姿勢の歪みです。一つ目のように下半身に負担があると人は知らず知らずのうちに上半身で分散させようとします。それにより姿勢が歪み猫背や反り腰に繋がります。不良な姿勢が長時間続くことで腰への負担が増大し腰痛を引き起こします。
Q2、立ち仕事での腰痛を軽くしたいんですけど方法はありますか?
A2、腰痛を軽減する方法としては大きく分けて3つ程あります。
①ストレッチ…腰周りや下半身の筋肉を中心にストレッチを行うことが大切です。
ストレッチを行う際には一度にまとめてやるのではなく定期的に継続して行うことが重要です。
②正しい姿勢…間違った姿勢ではなく正しい姿勢を意識しましょう。
自分だけだと難しい場合は靴を変えてみることや必要に応じてインソールを使用する事も大切です。
③休憩…中々取れない職業の方も多いかと思いますが適宜仕事の合間にしっかり休憩を取り姿勢を変える事が重要です。
座り仕事に関するQ&A
Q1、仕事中どうしても腰が痛くなるのですが座り方も関係がありますか?
A1、実は仕事中の座り方と腰痛には大きな関係があります。そのため、ここでは腰痛を和らげるための座り方をお伝えします。
ポイントは骨盤、イスの高さ、そして背もたれです。
まず骨盤ですが猫背のように後ろに倒していると腰の筋肉がずっと引き伸ばされた状態になるため痛みを引き起こします。骨盤はしっかりとたてて座りましょう。
次に椅子の高さと背もたれです。椅子の高さは膝が90度の角度になるように椅子の高さを調整し足の裏がしっかりと床につく程度の高さに調整します。背もたれがある場合は背もたれにしっかりと背中をつけることを意識しましょう。リクライニングや背もたれが倒れるような椅子のデザインの場合はなるべく後ろに倒れ込まないような角度を意識しましょう。
Q2、腰痛の予防方法はありますか?
A2、大きく分けて二つあります。それは立ち仕事同様、「定期的な休憩」そして「ストレッチ」です。
可能なら30分に1回は立ち上がり軽いストレッチや短い散歩を行い筋肉を動かしたりすることで血流改善を図るのが好ましいです。中々難しい場合はトイレ休憩の際に少し背伸びの運動をすることも効果的とされています。また、腰のストレッチも重要で座っている時も時々腰を伸ばしてみたり前屈みになることで腰の筋肉の柔軟性を高く保つことが重要です。
また作業環境を整えることも重要でデスクの高さを変えることやエルゴノミックな椅子の使用などもオススメです。
Q3、腰のためにクッションを使おうと思ったけどどの種類がいいのか分からない
A3、よく頂く質問です。「柔らかいと意味ないのかな」「形状は?」など、様々な疑問を頂きます。
主に座面クッション、背もたれクッションがお勧めです。座面クッションは形がドーナツ型のものうあU字型のものは体重を分散してくれるため一か所に圧がかかり過ぎないのが利点です。
また、背もたれクッションにおいても背中のカーブをしっかりサポートしてくれるため腰痛軽減にオススメしています。
腰痛サポートグッズ(サポータ、コルセット)のQ&A
サポーターに関するQ&A
Q1、腰痛用のサポーターの主な役割は何ですか?
A1、主に3つの役割があります。
①腰椎と固定と圧迫…腰椎の動きを制限することで痛みの原因となる炎症や神経への刺激を和らげます。
②正しい姿勢の維持…背骨への負担を軽減し腰痛の悪化を防ぎます。
③血流の促進…温熱効果や着圧効果を用いて血流を促進、筋肉の緊張をほぐします。
腰痛は温める?冷やす?
Q1、腰痛に対しては温めるのと冷やすのどちが効果的なの?
A1、腰痛に対する対処法に関しては腰痛の種類によって大きく異なります。
冷やす➡急性腰痛の初期段階。炎症や腫れを軽減し痛みを和らげる効果があります。
温める➡慢性腰痛。筋肉の緊張を温めることでほぐすことができ血行の促進が期待できます。
Q2、メリットとデメリットにはどのようなものがあるの?
A2、どちらもメリットだけではありません。
[温める]
メリット…血行を促進し筋肉の緊張をほぐす事ができます。
デメリット…もし急性腰痛の際に使用すると炎症を悪化させる可能性があります。また、温度の調整が必要であり火傷のリスクもあります。
[冷やす]
メリット…炎症を抑え痛みや腫れを軽減します。
デメリット…長時間冷やす事で筋肉が硬くなりより痛みが強くなることがあります。また、過度に冷やしてしまうと神経障害のリスクがあります。
Q3、具体的にはどうやったらいいの?
A3、温め方も冷やしかたも実は様々です。
[温める]
- ホットパック…マイクロ波や電子レンジで温めたパックを腰に当てる
- カイロ…直接腰に貼る事で局所的に温めることができます
- 入浴…温かいお風呂に浸かる事で全身を温め、腰の筋肉をリラックスさせます。
- 温湿布…腰に直接貼ります。温熱効果で筋肉の柔軟性を高める効果が期待されます。
[冷やす]
- アイシング…氷をタオルでくるんで腰に当てることで局所的に冷却します。
- 冷却シート…有名なのは冷えピタ等ですがそれを直接貼ります。痛みや炎症の軽減に効果的です。
Q4、注意点はありますか?
A4、もちろんあります。
[温める際の注意点]
・40℃以下の温度で温めましょう。過度に高温での使用は避けるようにしましょう。
・急性腰痛の初期段階では温める事で炎症が悪化する可能性があります。
・温めた後には皮膚の状態を確認しましょう。赤みや痛みが強かったり異常が見られる場合には使用をやめ必要な場合には専門家の受診を行いましょう。
[冷やす際の注意点]
・冷やす時間は20分を目安にしそれ以上の過度な冷却は行わないようにしましょう。
・直接氷を当てたりしないようにしっかりとタオル等でくるみましょう。
・冷やした後、皮膚が極端に冷たくなり過ぎたり痺れや痛みが増すようであれば使用を中断しましょう。必要な場合は専門家の受診を行いましょう。
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